2011年9月1日木曜日

熟成酒の知識2

台風が、週末関西に接近するようですね。
こんな日は、家でのんびりするのも良いですね。
そんな時に欲しいのが、お酒ですかね。
DVDでも見ながら飲むお酒もまた良いかと思います。

さて前回に続いて熟成酒の知識2です。
前回は、熟成させた時に起こる変化について簡単に説明しました。

今回は、具体的な熟成方法についてお酒のタイプも含めて紹介しようと思います。

まずは、市販されている熟成酒には、どのような品があるのでしょうか?
一般に熟成酒として販売されている商品は、その熟成期間のみをもって古酒、秘蔵酒などと呼ばれております。
しかし、熟成の保存状態によりお酒の味に大きな変化がある事は前回の記事を読んで頂いた方なら容易に想像出来るかと思います。

ですからそのような商品は、味見しないで買うと大外れする事がとても多いお酒です。
購入される方は、ご注意下さいね。

熟成酒に向くお酒は、どのような品なのでしょうか?

まず日本酒の作られる材料により本醸造、純米酒、吟醸酒、大吟醸、純米吟醸酒、純米大吟醸に区別されますね。
これらの違いについては、ネットで検索してもらえればいろいろ情報が出るかと思いますので。。。
ご存知無い方は、検索して下さい。

またお酒の製造工程の違いにより原酒、にごり、活性、生酒、生貯蔵酒、生詰め、無濾過、うすにごり、中汲みなどがありますね。
こちらの用語についてもご存知無い方は、ネット検索して下さい。

これらの区別によりさまざまな日本酒が、販売されている事になります。

では市販されている熟成酒には、どのようなお酒が多いのでしょうか?
最近は、熟成酒と言うのもそれなりにコアなファンが出て来た事もあり熟成酒造りに熱心な蔵も出てきていますね。
しかしまだまだ少ないのが現状です。
また熟成酒は、売れ残ったお酒などをそのまま放置してあったような品も正直少なくありません。(特に古い品は注意が必要です)
話しが、脱線しましたが。。。
熟成酒で多い品は、本醸造酒、純米酒、吟醸酒、大吟醸などの火入れの品が圧倒的に多いように思います。
では何故生酒やにごり酒は、商品化しないのでしょうか?
1番の理由は、腐敗により商品価値が無くなるのが怖いからです。
このリスクは、小さな蔵で出してしまうと大きな痛手になりますので。。。
なかなかチャレンジしにくいようです。
私の知っている蔵でも15年ほど前には、生の本醸造原酒を10年熟成させていた蔵がありましたが。。。。
今は、火入れした品を熟成させています。
理由は、聞いておりませんが。。。
まあ失敗した経験が、あるのだろうと推測しております。
今の商品は、ずいぶん味が変わったのでもう飲んでいない銘柄ですが。。。
またあの味に出会いたいなと思っていますが。。。
もう難しいのでしょうね。

また貯蔵するためのスペースや温度管理させる施設もその敷居を上げる要因かもしれませんね。


では自家熟成でおすすめする熟成酒ですが。。。
上記理由により商品化されにくいにごり酒、活性酒、生酒などを中心に熟成させると面白いと思います。
また他所に無い味と言うのも個人的にプレミアを感じて良いと思います。

にごり酒は、お米の成分が瓶内に残っているお酒ですから。。。
このお米が、腐敗すればお酢のような味になったりします。
ですから新聞紙に巻いて冷蔵庫でじっくり寝かして飲んで頂きたい品です。
新酒の頃に発売されたにごり酒を夏を越えるまで冷蔵庫で貯蔵して飲むと。。。
荒らしさがかなり落着いて上品な大人の白酒のような味になります。
このお酒を選択する大きなポイントは、にごり成分のたっぷり入った商品を選ぶ事です。
私は、瓶の上までにごり成分で万杯の品を蔵から直接購入しています。
また熟成期間も夏超えから2年、3年、4年と熟成させて飲んでいます。

活性酒もおすすめの品です。
この商品は、通常栓の部分に瓶内の圧力が上がった時に抜けるような小さな穴があります。
熟成期間においてもこの部分からの噴出しがありますので。。。
縦に置いて保存出来る状態にして下さい。
そうしないとお酒も一緒にかなり出てくる事になります。
もちろん新聞紙に包むのは、大切です。

生酒は、通常新酒の頃から真夏に飲みやすいお酒として登場しますね。
しかし出来たての品は、アルコールのつんとした風味があったりして。。。
ちょっとなと思われる方もいらっしゃるでしょう。
私もあまり好きでないので。。。
その状態から熟成させる事でまろやかにしています。
この熟成期間は、なかなか難しいのですが。。。
目安は、3年を目標に冷蔵庫で新聞紙包みにより貯蔵して欲しいですね。
冷蔵庫貯蔵の場合には、変化も大きく無いのでこれくらが最低期間とお考え下さいね。

どのお酒にも言える事ですが。。。
飲み頃を逃さないために最低3本程度は、同時に熟成させてもらいたいなと思います。
初めての場合には、1年~1年半くらいで1本、3年くらいで1本、3年目のお酒の状態で何時飲むかを決めると良いですね。
こうする事で熟成による変化も実感出来ますし失敗も少なくなると思います。
冷蔵庫が、小さいなどと言う方は300Ml程度のお酒でも可能ですから。。。
そう言う品を探されるのも良いかと思います。

是非チャレンジしてみて下さいね。
きっと新たなお酒に出会えると思いますよ。